2026年4月に世界獣医師会大会を1995年の横浜大会から実に31年ぶりに、日本(東京)で開催する運びとなりました。
今回は大会のテーマを「ワンへルスの推進と発展 世界の獣医学が示す未来(仮)」とし、人と動物と環境の健康をひとつと考えるワンへルスに基づく取 組により、伝染病や薬剤耐性菌の問題に代表されるような我々を取り巻く困難な課題に対し、より効果的・効率的に人類が対処することに貢献する大会に したいと考えています。
問題が複雑化する昨今、獣医師は医師や環境の専門家らと相互に協力しながら共に未来を切り拓いていくことが求められています。世界レベルでの世界 獣医師会(WVA)と世界医師会(WMA)の連携協定を踏まえ、私の主導のもとアジア地域ではアジア獣医師会連合(FAVA)とアジア大洋州医師会連合 (CMAAO)、国レベルでは日本獣医師会と日本医師会、そして都道府県や政令市のレベルでの獣医師会と医師会の連携協定がすでに締結されております。 こうした国は世界に日本のみと自負しております。
今後はこうした連携を足掛かりに活動を拡げていく段階にあると考えていますが、そのためには専門家のみならず、広く多くの皆さんにワンへルスを理解 いただくことが重要です。今回の世界獣医師会大会はそのための又とない機会であることから、専門家のみならず広く一般の皆様にも参加いただける内容 を用意するとともに、愛玩動物看護師をはじめとする獣医療関係の皆様、次世代を担う学生の皆様にも多く参加いただける大会とする予定です。
また、この2026年4月から私は世界獣医師会の会長に就任いたします。そうした意味でも日本の存在感を強く世界に示す機会であり、獣医師の社会的地位 の向上や獣医業界が抱える問題の解決に繋げたいと考えているところです。2026年世界獣医師会東京大会を後の世代に語り継がれるようなものにすべく、 私をはじめ関係者一丸となって取り組んで参ります。
皆様、ぜひ一緒に歴史を作りましょう。